常識の範囲を超えて、リサイクルします。
廃棄物の中間処理施設は、文字通りリサイクルの真ん中にあります。
お客様、最終処理施設、官公庁、業者の皆さん、そして従業員。
リサイクル・ピアを巡る方々に日頃の声を伺いました。
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株式会社日本総合研究所 創発戦略センター 副主任研究員
赤石和幸さん (第三回・メッセージ篇)

業界探訪インタビューの第三弾は、大手シンクタンク、日本総研の赤石さんの巻、その三です。赤石さんは入社八年目、その間一貫して環境分野で活躍して来られました。リサイクル・ピアと仕事上で直接の関わりはないのですが、広い意味での同じ環境業界に身を置く同志としての交際があります。ご多忙中、出張の合間にインタビューをお願いしたのですが、笑い声の絶えない雰囲気の中、熱い語りをたっぷりと伺うことができましたので、三回に分けてお送りいたします。第一回・仕事篇第二回・プライベート篇に続く今回、最終回の分では、業界や環境に興味を持っている方へのメッセージを中心に伺いました。

※図はクリックするとページ内で拡大表示します。

第三回:メッセージ篇:大事なのはひっかかり

環境に興味がある学生や一般の方へのメッセージをお願いします。

採用のことで学生さんの面接をよくするのですが、その時はよく環境マインドって何だろう、という話をしています。環境問題をやりたいといってどこかの会社に入っても、例えば、実際に最初にすることは店舗回りだったり、営業だったりするわけです。そこで、「おかしい、私は環境やりたかったのに!」と思ってはいけないんじゃないか、という話です。別に仕事は、例えばトラックの運転手でも新聞記者でも何でもいいんじゃないですか、だけど、そこで「環境をやりたい」という同じ気持ちを持ち続けること、それが一番の原点かな、と思ってまして。腐らずその思いを持ち続ける。で、それを継続し続けることが一番大事だと思います。

みんなが環境そのものを仕事にできるわけじゃないですからね。

そうです。大事なのは、あれ?と思う「ひっかかり」ではないでしょうか。そのひっかかりがないと、問題意識も出てこない。私のところにも、主婦の人とか、小学生とか、色々問合せが来るんです。面白いですよ。だから僕としては、自分の言うことで誰かにその「ひっかかり」を見つけてほしい。そのためには、言霊と言いますか、ちゃんと責任を持って発言したいんです。で、「ひっかかり」を見つけた人がそれを持ち続けて、さらにそのひっかかりを増やしていく。そこで何か仕組みにしていく。今、目先でできなくても、その「ひっかかり」が将来種を生むんじゃないかと。自分はこういったシンクタンクにいますし、できるだけそう言った「ひっかかり」を持っていきたいと思っていますし、それを具現化する力を持ちたいな、と思っています。まだ持てていないんですが。

皆がそう思っていれば、そういうことが受け容れられやすい社会になりますよね。

はい。それに、ひっかかりと言いましたが、環境問題だけに限ったことじゃないと思うんです。バイオガスの事業をやるとしても、過疎問題とか人口減少問題とか、農業問題とかも考えながらやらないと成り立たないんですよ。地域やコミュニティのあり方、荒廃するコミュニティとか、そういった問題意識を持ち続けながらやらないと、たぶんこういった事業も成り立たないんじゃないかと思っています。バイオガスは、地域の農業と切っても切り離せないんです。農業の現場で、例えば豚の糞とか尿とかを堆肥にすることで、静脈を動脈に変えてもらうわけです。それで野菜を作って出荷するところまでやる。農業というのは、最大のリサイクル施設なんですよ。[図 : バイオガスと農業基盤との連携]

リサイクル・ピアや廃棄物処理業界に対して、何かメッセージはありますか?

業界の方たちが、単なるゴミ処理だけやりたいのか、それともコミュニティを守るような、環境マネジメントの方向に発展したいのか、ということによる部分が大きいと思っています。自分の考えでは、ゴミ屋はゴミ屋、みたいな感じはもったいないな、と思うわけです。リアサイクル・ピアにしても、今は静脈の部分を担っているわけですが、今後はもっと静脈から動脈へのつなぎを担うような役割を果たさないともったいないような気がします。

当社も、資源循環産業、素材化企業、という考えを持っていますよ。

最近思うのは、廃棄物を処理するといったところから、ゴミからお金に替えるというところで、動脈と静脈というのがありますが、一旦動脈から静脈に入ると、ここでリサイクルとか販売しても売れない。ここから、動脈のところまで引っ張ってあげないと売れないんです。だめなんです。バイオガスでも、生のバイオガスでは売れなくて、それをパッケージ化してボンベにして、供給するというところまでやってはじめて売れるんです。その辺にひとつのチャンスがあるのかな、と思っています。逆にそう言った技術オリエンテッドな部分で、動脈のところまで仕立ててあげて、売れるところまでしてあげる、この売るところのソリューションを作っていくのがこれからの仮説かな、と思っています。基本的には処理と販売でダブルインカムですし。

動脈に乗せられるように製品品質をどれだけ改善できるか、ということですね。

そうですね。それと、地方の自治体のゴミ処理なんかは、自治体がやるのは止めた方がいいと思うんです。プロに任せなさい、と。そういうところにどんどん入っていく仕組みを作りたいですし、一方で、できればリサイクル・ピアのような企業と一緒に、積極的にこのマーケットを切り開いていきたいとも思っています。自治体がやると、どうしても華美な施設を作って、なんでもかんでも燃やしちゃう、みたいなことになりがちです。もちろん、鹿児島県志布志市のように、市の中で70%の資源化を達成しているようなところもあるのですが、一般的には行政はノウハウを持っていないんです。きちんとプロが入っていって、ゴミだけではなくて、地域資源を地域でちゃんと回していくとか、そういうところを地域の環境マネジメント会社に移行していくようなことができればいいですね。

地域というキーワードで言えば、エコタウンもコミュニティです。

お話したように、日本を売り込め、ということをやっているわけですが、エコシティみたいな、コミュニティとして世界に打って出るようなものが作れたらよいな、と思います。日本でどうやるか、ということもありますが、海外でも、天津ですとか、エコタウンのような仕掛けはあります。日本総研としては、すぐれたリサイクルシステム、それは一社がもっているものという意味ではなくて、複合体、業界が持っているシステムをうまく使って、まず地方の自治体にいれていくべきと思います。その上で、この仕組みを、東南アジアやアメリカにも売り込んでいく。ヨーロッパなどと比べても、日本のリサイクルの技術は、最終的な末端・焼却まで持っているというシステムとしては優秀な面があると思います。各社それぞれが、ということではなく、企業の複合体が一つのシステムとして、プロ集団として、地域を支えていくわけです。

廃棄物処理などの現場にはよく行かれますか?

現場は多いですよ。最近は行けていないんですが、現場は好きです。ゴミ処理場・焼却場なんか結構行きました。あの匂い結構好きですよ。ただこないだ行った堆肥センターは卒倒しました。目が痛いんです。これはヤバいな、と(笑)。今でももっと行きたいな、と思っているんですが、ただ、現場に行かないとわかんないことが多いという一方で、ひっかかりがないと現場に行っても気付かないということもあります。自分はひっかかりを先に持とうと思ったので今こういうところにいて、まずひっかかりを具現化して行かなくてはいけないんだ、と思っています。

現場は楽しいですよね!

楽しいです。実家は北海道で、農業なんで。コンソーシアムやる前に、一週間くらい農家に行って糞掃除やったんです。あれ面白いですね。牛って、いつも垂らしている尻尾をこうやってぴーんと立てると、ぶぉおおお、と出るんです。で、北海道ですからものすごい蒸気が出るんです。これはすごい。だから危ないんです。牛の後で仕事してるじゃないですか。これに気付かないと、ぶぉおおおお、と(笑)。やっぱそういう経験は大切だと思います。日本総研の若手でも一番欠けているのは、現場を知らない、原体験がない、原体験がないからそういう問題意識、ひっかかりを持つこととがなくなる、だから世の中に対する提言が弱くなる。説得力がない、ということかも知れません。リサイクル・ピアに行って勉強してもらった方がいいかな(笑)? [写真はイメージ画像です]

では手選別からやってもらいましょう!

ははは、でも本当にそういうところは足りないなと思います。

最後に一言お願いします。

リサイクル品というのは、いわゆるリサイクルものだと思っていたのですが、水も大気も、リサイクルするといろんな資源を生み出すということがあります。そういった観点で新しいビジネスモデルを作れればよいなと思っています。まずはバイオガスの事業をまず成立させたい。日本だけだと無理だと思うんです。基本的には世界各地、静脈と動脈でできていますから、同じような仕組みをアメリカや中国など世界的に入れる、こういうところにうまく参入できればいいな、と考えています。今の現状はまだまだ遊びみたいなものなので、もっともっと真剣にやらないといけないと思っています。

ありがとうございました。

話が長くなってすいませんでした(笑)。

[2009/05]

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データ:

株式会社日本総合研究所 創発戦略センター
ビジネスインキュベーションを標榜するシンクタンクです。

東京都千代田区一番町16番
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